暗闇に光を呼び込む | 使徒言行録 16章

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使徒言行録 16章

真夜中ごろ、パウロとシラスが賛美の歌をうたって神に祈っていると、ほかの囚人たちはこれに聞き入っていた。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 使徒言行録 16章25節

暗闇に光を呼び込む

パウロとシラスは、牢獄の中にいました。当時の牢獄は、長い洞窟でした。わたしの脳裏に次の光景が浮かびます。

その一番奥の狭く真っ暗な闇の中で、二人は、洞窟の天井から時々落ちてくる水滴を、鞭打たれた背中の傷に受けていました。これは、人生がひどいかたちで終わっていく寸前の状況です。この先のことは諦めざるを得ず、恐らく彼らのこれまでの生涯の中で、一番暗く、一番苦しい状況でした。

しかしながら、彼らは牢獄の一番奥で、真夜中に神を賛美しました。彼らの内側に宿った神の霊は、絶望的なその場所を、神への賛美が響く明るい場所、祈りの場所に変えました。イエス・キリスト。この方の名前を口ずさみ、賛美するとき、天窓が開きます。そのことによって、命が失われるはずの暗い牢獄のような場所が、明るい救いの場所になります。

私たちも、それぞれがきょう置かれている場所で、そこがたとえ暗い場所であっても、パウロやシラスと同じ霊に導かれて賛美を歌うことができます。そして、彼らと同じ祈り方で、共に祈ることができるのです。

吉岡 契典(板宿教会)