要塞も破壊する力 | コリントの信徒への手紙二 10章

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コリントの信徒への手紙二 10章

わたしたちは肉において歩んでいますが、肉に従って戦うのではありません。わたしたちの戦いの武器は肉のものではなく、神に由来する力であって要塞も破壊するに足ります。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 コリントの信徒への手紙二 10章3節~4節

要塞も破壊する力

昔も今も、これからも、世界の根本的な問題は罪です。目に見えない悪魔の力です。科学技術の力、経済力で武器をどんなに増強しても、罪の問題の解決にはなりません。この点での科学文明の無力を深く覚える必要があります。そして、この罪に対して、地上の教会が戦闘の教会であることを決して忘れてはいけません。主の御許に凱旋をゆるされるまで戦いに生きるのです。

キリストにある私たちは肉体を持つ人間として弱さや欠けを身にまとっています。けれども肉に従って生きるのではありません。神に由来する武器を取るのです。それは要塞をも破壊する力を持ちます。自分の罪、他の人たちの罪との戦いです。悪魔との戦いです。血肉を相手にする戦いではありませんから、神の武具を身につけるのです。

御言葉と礼典と祈りという恵みの手段(ウ小教理問答88)の大切さを再確認しましょう。「世に打ち勝つ勝利、それはわたしたちの信仰です」(1ヨハ5章4節)。勝利が約束されている戦いです。「神に近づきなさい。そうすれば、神は近づいてくださいます」(ヤコ4章8節)。

西堀 則男