賢く振る舞う | ルカによる福音書 16章

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ルカによる福音書 16章

「主人は、この不正な管理人の抜け目のないやり方をほめた。この世の子らは、自分の仲間に対して、光の子らよりも賢くふるまっている。そこで、わたしは言っておくが、不正にまみれた富で友達を作りなさい。そうしておけば、金がなくなったとき、あなたがたは永遠の住まいに迎えてもらえる。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』 ルカによる福音書 16章8節~9節

賢く振る舞う

16章にも、15章に続いて主イエスが語られたたとえ話が収められています。15章はファリサイ派の人びとや律法学者に向けて語られましたが、16章は1節にあるように、弟子たちに向けて語られたものです。

果たしてこの「不正な管理人のたとえ」をどう受け止めたらよいのでしょうか。この管理人の不正については、まねるべき手本ではありません。それにもかかわらず、8節のように主人がほめるのは、そこに「抜け目のないやり方」、思慮深さがあるからです。それは不安と絶望の中で、主人を呪ったり、あきらめるのではなく、残された可能性を思い、手を尽くす姿を示すものです。

この管理人の姿勢が光の子らに求められています。光の子ら、つまり主イエスに従う者は「永遠の住まい」に入るように、さらに賢くなることが求められています。主イエスは状況を見抜き、抜け目なく賢く振る舞う大切さを教えています。これは決して不信仰なのではありません。光の子らとしての歩みを支えるものとして、はっきりと御言葉によって示された教えです。

風間 義信(仙台教会)