究極の王とその平和 | 詩編 72編

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詩編 72編

主なる神をたたえよ
イスラエルの神
ただひとり驚くべき御業を行う方を。
栄光に輝く御名をとこしえにたたえよ
栄光は全地を満たす。
アーメン、アーメン。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 詩編 72編18節~19節

究極の王とその平和

この詩編の表題には「ソロモンの詩」、詩の最後には「エッサイの子ダビデの祈りの終り」と記されています。どちらも、詩編の本文そのものとは区別される文章ですが、この詩編が聖書の民の中でどのように受け入れられてきたかを示す文章です。

神が王を立ててくださり、その王によって恵みを与えてくださるとしたら、民はどれほどの祝福を得ることができるでしょうか。ダビデやソロモンが王となったときに、またその後も王の即位するたびに、人びとは王を通して与えられる神の恵みへの期待に満ち、新しく立てられた王のために祈ったことでしょう。

神は、私たち人間の社会と生活を支えるために為政者をお立てになります。為政者が神の知恵によって民を治めるとき、私たちには祝福が与えられます。したがって私たちは為政者のために祝福を祈るのです。

しかし、この詩編の最後は王に対する賛歌では終わりません。私たちが本当に信頼するのは、人である王ではありません。人間の王の背後におられ、その王を立てる永遠の支配者、究極の王である神をたたえるのです。

長田 詠喜(新所沢伝道所)