サウルに対する神の答え | サムエル記上 15章

RCJメディアミニストリー「ふくいんのなみ」のトップページへ戻る

サムエル記上 15章

主の言葉がサムエルに臨んだ。「わたしはサウルを王に立てたことを悔やむ。彼はわたしに背を向け、わたしの命令を果たさない。」サムエルは深く心を痛め、夜通し主に向かって叫んだ。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 サムエル記上 15章10節~11節

サウルに対する神の答え

アマレクは、イスラエルの出エジプトの道を妨げようとした敵です(出17章参照)。そのため、サウルにアマレクを滅ぼし尽くすことが命じられます(3節)。同時に、このことにより、サウルの主に聞き従う姿勢が問われます。

はたしてアマレクを討って勝利すると、サウルはアマレクの王を生け捕りにし、羊と牛の最上のものなど、上等なものを取って置きました。滅ぼし尽くすのではありませんでした。それにもかかわらず、サウルはサムエルに、「わたしは主の御命令を果たしました」と言います(13節)。サムエルが羊や牛の声を指摘すると、「主への供え物にしようと…取って置いたのです」と答えます(15節)。主の御言葉に対する無頓着な姿が明白です。サムエルは、主の御声に完全には聞き従わない罪を指摘して、王位から退けられることをサウルに告げるほかありません(23節)。

主は、「サウルを王に立てたことを悔やむ」とおっしゃいます。御言葉を退ける者は退けられなければなりませんが、サウルに対する神の憐れみが示されます。悔いる神であられるからこそ、救いの希望があるのです。

望月 信(鈴蘭台教会)