人を分け隔てしてはならない | ヤコブの手紙 2章

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ヤコブの手紙 2章

わたしの兄弟たち、栄光に満ちた、わたしたちの主イエス・キリストを信じながら、人を分け隔てしてはなりません。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』 ヤコブの手紙 2章1節

人を分け隔てしてはならない

ヤコブの時代、教会は、貧富の差が大きかったようです。金持ち、この世の権力者という理由で、その人に特別な配慮をする、世俗的な価値観が入り、それがまかり通る懸念がありました(2~4節)。そこで、彼は「主イエス・キリストを信じながら、人を分け隔てしてはな」らない、と訴えたのです。

「分け隔て」と訳されたギリシア語の単語は、「顔で判断する」という意味です。社会的地位や経済的状況、人種など、外見に基づいて、人の軽重を判断するということです。キリスト者であっても、無意識のうちに相手に対する偏見や先入観を持つことがあります。「隣人を自分のように愛する」ことができず、かえって差別することもあります(8、9節)。

しかし、「神は人を分け隔てなさいません」(ロマ2章11節)。金持ちであれ、貧しい人であれ、神の前ではすべての人間が罪人です。同時に、神はすべての者を愛しておられます。その愛のゆえに、御子イエス・キリストは十字架にかかり、救いの業を成し遂げられました。「御自分の肉において敵意という隔ての壁を取り壊し」てくださいました(エフェ2章14節)。だからこそ、主イエス・キリストを信じる私たちに、分け隔てなどあってはならないのです。

【祈り】

人を分け隔てなく愛しておられる主よ。私たちも分け隔てなく人を愛することができますように。

朴 徹(筑波みことば教会)