神の裁き、それは世界の平和の礎 | 詩編 7編

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詩編 7編

諸国をあなたの周りに集わせ
彼らを超えて高い御座に再び就いてください。
主よ、諸国の民を裁いてください。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 詩編 7編8節~9節

神の裁き、それは世界の平和の礎

神が世界の審判者であるという信仰は、諸刃の剣です。なぜなら神の正義と公平は、敵にもわたしにも向かうからです。自分に都合の良い裁きだけを期待することはできません。そのことを理解している人だけが、神を世界の審判者として正しく信じることのできる人です。

きょうの詩編の作者はまさにそのことを理解しています。神の裁きに訴えるとき、まず自分自身の身の潔白を点検しています。もっとも自分で自分が潔白だと思うことほど、危ういものはありません。この詩編の作者の場合も、独りよがりの自己判断かもしれません。たとえそうであったとしても、自分への裁きをも含めて、覚悟をこめた訴えであることは間違いありません。

個人間の争いもそうですが、国と国との争いともなると、非難の応酬と、どこまでが真実なのかわからない情報が飛び交います。しかし、神だけが真実をご存じのお方です。「心とはらわたを調べる方、神は正しくいます」(10節)。だからこそ、公平な審判者として立つことがおできになるのです。この正しい神の裁きに自分の主張を委ねることこそ世界の平和の礎です。自分自身が審判者として立つのではありません。主が裁きの御座についてくださいます。

【祈り】

他人と争うとき、自分の正しさしか目に入らない愚かな罪人です。主よ、あなたが正しく裁いてください。

山下 正雄(RCJ メディア・ミニストリー)