ラジオとわたし

宮城県仙台市 橋本研(みがく)

 私が『あすへの窓』と出会ったのは、中学生のときでした。当時BCLという趣味がはやっていて、私もBCL用短波ラジオで海外の日本語放送をよく聴いていました。海外の放送は日本国内のAM放送と違って、電波も弱く、不安定なために聴きづらいのが普通です。悪条件の中で、アンテナを伸ばし、ダイヤルを右左に回して電波を捕らえ、ときにはスピーカーに耳を押し当てて、目当ての放送を探し出したときの喜び。これがBCLの醍醐味です。FEBCは韓国の送信所から電波を飛ばして放送しています。それで海外の日本語放送ということで、BCLの対象となり、私も聴いていました。その中で特に気に入っていた番組が『あすへの窓』だったわけです。大学受験のときに、毎晩この番組に耳を傾けていました。これがきっかけとなって、大学合格と同時に、今の教会に通うようになり、1年過ぎて、洗礼を受けました。10年ほど前のことになります。
 受洗当時は、『あすへの窓』を通して知ったとはいえ、「自分」でこの教会を見つけ出し、「自分」でキリストを信じる道を選び、両親に反対される中で、結局「自分」の意思で受洗を決心し、と初めから「自分」でキリスト教という真理を捕らえた気でいました。そしてそれを誇りにも思っていました。しかし、時が経つにつれて、そうではないことに気づかされてきたのです。神様は私たちの見えないところで、人間の想像を越える方法で、働かれます。私の場合も、神様が私の頑な心をラジオの電波を通して捕らえてくださり、信仰に導いてくださったのだ、と。そう考えると、とても不思議な気持になります。天地万物を創造し、私たち人間を創造された神は、電波を造り、それを受信する機械を発明する知恵を人間にお与えになりました。文明の発達を通して、全世界に放送局を造り、その中に一部とはいえ、キリストの福音を電波に乗せて伝える働きを起こしてくださいました。地球全体から見たら、ほんとにちっぽけな日本の、そのまた一地方にある私の家の、小さな部屋の片隅の、私を捕らえてくださったのです。神様の壮大な、そしてとても細やかな計画と、舞台装置によって、キリスト者としての今の私があるんだなあと、感謝の気持ちでいっぱいです。

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