2006年2月27日(月)「信仰があなたを救う」

 ご機嫌いかがですか。勝田台教会牧師の安田恵嗣です。

 イエスさまは、辺境の村で十人の重い皮膚病を患っている人たちに出会いました。十人は、とにかく治りたい一心で、遠くの方から、先生、治してください、癒してくださいと叫びました。イエスさまは、すぐ声をかけて癒されませんでした。「祭司たちのところに行って、体を見せなさい」と言われました。この十人は、見事にイエスさまのご命令に従い、言葉を信じて歩き出しました。

 ところが、歩き始めた道半ばで、癒されたことに気がつきました。「その中の一人は、自分がいやされたのを知って、大声で神を賛美しながら戻って来た」。他の九人も、癒されたことに気づいたはずです。九人は、先ず祭司に見せて癒されたことを確かめた上で、イエスのところに戻って来ても遅くはないと思いました。ただこの男だけは、体が癒されたことを祭司に確認してもらうよりも、まず神を賛美しました。「そして、イエスの足もとにひれ伏して感謝した」。

 なぜ、彼はこんなことをしたのでしょう。自分の体が癒されたことが嬉しかったのではありません。この男は、イエスさまの愛の業の背後に神の恵みを見たのです。ここに神が生きて働いておられることを知ったのです。

 私たちはすぐ感謝ができなくなり、イエスさまに従って歩いていくことができなくなります。キリストの恵みを忘れてしまうからです。悲しいことが次々と起こります。耐えられないと思うことがあります。しかし、これらが全部片付いて初めて感謝できるというのではありません。むしろ、どんなに耐え難い事柄にもキリストの恵みが最初にあり、最後にあることを私たちは信じることができます。