2006年10月17日(火)命のリサイクル

いかがお過ごしですか。新所沢教会の長石です。

私の教会の庭には、枇杷(びわ)の木が毎年実を結びます。今年も大豊作で、ご近所にお裾分けをし、教会員も味わいました。しかし大きな木なので、高バサミを使って収穫しても、高い所には届きません。上の方には黄色い実が鈴なりになっているのに、届かないのです。歯がゆくなりますが、心配は無用です。これらは野鳥の餌となるからです。多い時は十数羽も枝に止まって実を突きます。すると熟した実は地面にどんどん落ち、落ちた実は蟻や昆虫の餌となり、最後は茶色い種だけが地面に残ります。

そういえば今年収穫していた時、見知らぬ婦人から声をかけられました。「今年もたくさん生りましたね。この枇杷の木は、先代の牧師さんのお子さんと一緒に、家の子が植えたんですよ。同級生でしたから。」思いがけない出会いが与えられました。こうして一本の枇杷の木を巡って、様々な出会いが繰り返され、命が営まれてきたのを知りました。

イエス様はルカ福音書8章15節で、「良い土地に落ちたのは、立派な善い心で御言葉を聞き、よく守り、忍耐して実を結ぶ人たちである」と言われました。神様の言葉が種ならそれを実らせるのは、人間の心次第であると教えています。あなたの心に蒔かれた神様の言葉も、いつか豊かな実を結ぶよう祈ります。