2007年3月12日(月)思い悩むな

お元気ですか。ラジオ牧師の山下正雄です。

イエス・キリストはおっしゃいました。
「あなたがたのうちだれが、思い悩んだからといって、寿命をわずかでも延ばすことができようか」

人間とは思い煩う生き物です。思い煩うからこそ、思索が生まれ、哲学に実を結ぶのかもしれません。思い煩うからこそ、文学が花咲き、あらゆる芸術を生み出す原動力となるのかもしれません。
しかし、思い悩んでもどうしようもないことがあります。イエス・キリストが思い悩むなとおっしゃっているのは、この種の思い煩いです。
いったい、自分の寿命を心配したからといって、寿命をわずかでも引き伸ばすことができるのでしょうか。健康は管理することができます。しかし、自分の寿命を管理することはできません。どんなにお金持ちであっても、自分の寿命を引き伸ばせないのです。
アメリカの牧師であり神学者であったラインホルド・ニーバーはこんな祈りの言葉を残しています。
「神よ、変えることのできないものを受けいれる平静さを、変えることのできるものを変える勇気を、そして両者の違いを見分ける知恵を、私たちにお与えください」
変えることのできないものを受けいれる平静さは、ただ神との信頼関係からだけ生まれるものです。

きょうのみ言葉
「あなたがたのうちだれが、思い悩んだからといって、寿命をわずかでも延ばすことができようか」マタイによる福音書6章27節