2007年6月28日(木)行き悩みの中で

ご機嫌いかがですか。勝田台教会の安田恵嗣です。

新約聖書のマルコによる福音書に、次のような記事があります。弟子たちが船に乗って湖に漕ぎ出しましたが、真ん中にさしかかってから逆風で漕ぐことができない状況において、陸地におられた主イエスが湖の上を歩いた奇跡の物語です。

悩みの中にある人々のところに、いつもいてくださる主が湖の上では、弟子たちのそばを通り過ぎようとされました。なぜイエスさまは知らん顔をしているのでしょうか。神がおられないという出来事を味わっていますのは、主に従っている者たちであります。主がおられないとすぐに思い込んでしまう信仰者の姿が、ここに描かれているのかもしれません。私たちは、順調に行っているときには、いつも神さまがそばにいてくださるような気がするものですが、少しでも躓きますと、神さまなんかおられないのではないかと思い始めてしまいます。どうして信仰者が、逆風の中で行き悩むようなことが起こるのかということです。神さまが見えなくなるというのは、信仰を持たない人のことではありません。信仰を持っている者の問題です。

いつもは熱心な信仰を持っていた弟子たちが、逆風に行き悩んで、その一瞬は、神さまの姿を見失ってしまったということではありません。本当の信仰がありませんでした。愛するあなたにも、主イエス・キリストは、今ここで生きて働いていてくださいます。私たちは、何度でも、不信仰から引き戻してくださる経験を重ねながら、主イエスの恵みを語る者へと変えられたいと願うのであります。