2007年7月12日(木)この世の平和ではなく

いかがお過ごしでしょうか。東京教会の今井献です。

聖書は神が与える平和を教えていますが、この神の平和は、戦争がない平和のことではありません。
争いの中にあった旧約の民、ローマ皇帝に迫害されていた初代教会の信徒、宗教戦争の状態にあった宗教改革時代のキリスト者、これらの信者にも、神の平和がありました。世界には今も戦争があり、敵にも味方にも神の平和にあずかるキリスト者がいるはずです。
では、神の平和とは何なのでしょうか。

第一には神との平和であり、魂の平安です。この平安は、人の愚かな行為に左右されるものではありません。この平安は、もともと、人の愚かさから救ってくださる神の平和だからです。
第二は、人と人、民族と民族、国と国との間にある敵意を滅ぼすキリストにおける和解です。この和解は、未だ世界平和としてはあらわれてはいませんが、世界中の教会と信徒が平和の実現のために、希望を持って民族や国境を越えて祈り、平和を実現するために努力しています。
第三に、神の平和は、特定の人や立場に一方的に肩入れすることはありません。それゆえ、人は高ぶらず、また失望せず、忍耐して平和を待ち望みます。

ヨハネ福音書14章27節に次のようにあります。

「わたしは、平和をあなたがたに残し、わたしの平和を与える。わたしはこれを、世が与えるように与えるのではない。心を騒がせるな。おびえるな。」

どうか、キリストを信じて神の平和を得てください。