2007年11月21日(水)試練の中の静寂

いかがお過ごしですか。新所沢教会の長石です。
最近ノイズキャンセラーという技術を用いたヘッドホンが商品化されています。これは日常生活の中で音楽を聴く際に、周囲の雑音を消す技術で、周囲の音と逆の位相の音を発生させて雑音を打ち消すというものです。つまりプラスの雑音に対して、マイナスの雑音を送ることで、差し引きゼロの静寂をつくり、聞きたい音楽をクリアに聞くという解決法です。

そんなことができるのかと驚くばかりですが、信仰の世界もよく似ています。私たちが神様の御声をよく聞くためには、周囲に溢れている雑音を消すことが必要です。でもどうしたら消えるのでしょうか。神様にもっと大きな声で語っていただくことでしょうか。実は逆なのです。神様は周囲の雑音の中であえて大波小波を許し、悩みや苦しみが生じるのを許すことによって、私たちが真剣に神様を求めるようにされるのです。
実際そのように神と向き合う所に静寂はあります。マルコ福音書6章にはこうあります。「イエスは起き上がって、風を叱り、湖に、『黙れ。静まれ』と言われた。すると、風はやみ、すっかり凪になった。」
次々と起こる困難や、不安の中にあっても、神の前における静寂はあります。その中で語りかけられる神様の御声は、力強くあなたに響き、平安をもたらすのです。