2009年1月5日(月)からし種一粒ほどの信仰

いかがお過ごしでしょうか。湘南恩寵教会の鈴木牧雄です。
今日も最初に、聖書の言葉に耳を傾けたいと思います。マタイによる福音書17章20節です。

イエスは言われた。「…はっきり言っておく。もし、からし種一粒ほどの信仰があれば、この山に向かって、『ここから、あそこに移れ』と命じても、そのとおりになる。あなたがたにできないことは何もない。」

これは、信仰があれば実際に山を動かす奇跡もできるということではありません。人間の力では万策尽きたような時でも、主なる神には救いがある。だから、自分の力やプライドにしがみついていないで、主に助けを祈り求めるなら、必ず救われる。これが主イエスの教えであり、求めておられる信仰です。

ところが私たちは、心の清い憐れみ深い人格者になり、自分を犠牲にして愛の業に励むようになっていけば、信仰は篤くなると考えがちです。もちろん自分を清め高めていくことはとてもよいことですが、しかし人生の中には、自分にはどうすることもできない困難や、魂や死の問題など、人間の力では乗り越えることのできないことがたくさんあるのも事実ではないでしょうか。
このような私たちに対して、主イエスは、自分の弱さと限界を正直に認め、主なる神に心を込めて依り頼むことを求めておられます。これが神への信仰であり、こういう生きた信仰がからし種一粒ほどでもあるなら、できないことは何もない。主なる神が必ず乗り越えさせて、再出発させてくださるのです。