2009年1月7日(水)一匹の羊

いかがお過ごしでしょうか。湘南恩寵教会の鈴木牧雄です。
今日も最初に、聖書の言葉に耳を傾けたいと思います。マタイによる福音書18章12節からです。

「ある人が羊を百匹持っていて、その一匹が迷い出たとすれば、九十九匹を山に残しておいて、迷い出た一匹を捜しに行かないだろうか。はっきり言っておくが、もし、それを見つけたら、迷わずにいた九十九匹より、その一匹のことを喜ぶだろう。そのように、これらの小さな者が一人でも滅びることは、あなたがたの天の父の御心ではない。」

主イエスのたとえ話ですが、迷い出た1匹のために99匹を山に残しておいたら、99匹が狼に襲われてしまうではないか、などと読んではなりません。むしろ、1匹を捜すのと99匹を守るのとどちらが大切か、と考えられていない点が大切です。理屈抜きに、1匹でもいなくなったら大変なのです。そのように天の父なる神は、私たち一人ひとりを、交換可能な百分の一の部品とは見ておられません。掛け替えのない大切な一人の人間として愛してくださっているのです。

主イエスは、「隣り人を自分のように愛しなさい」と命じておられます。美しい戒めですが、なぜそこまでしなければならないのでしょうか。それは、天の父なる神が、この私をそして隣り人をも、掛け替えのない尊い一人として理屈抜きに愛してくださっているからです。これこそ本当の愛ではないでしょうか。神を信じる者は、この本当の愛を注いでいただけるのです。