2009年3月16日(月)神と富

いかがお過ごしですか。ラジオ牧師の山下正雄です。今週は聖書の中から「富」について書かれた言葉を取り上げたいと思います。
イエス・キリストはおっしゃいました。

「あなたがたは、神と富とに仕えることはできない」

この言葉は十分注意して聞かなければなりません。あらゆる富を持つことがいけないと言っているのではありません。そうではなく、神と富とに同時に仕えることができないと言っているのです。
そもそも富に仕える人間の姿と言うものは、決して美しいものではありません。人間は富に支配されて富の言いなりになるべき存在ではないのです。むしろ、富を正しくコントロールすることが人間のあり方です。
しかし、人間と富との主従関係はいとも簡単に崩れてしまいがちなのです。富が人生のすべてになったり、富が人生の目標になったりてしまうのです。しかも、神に対する畏敬の念の薄まるところに、富が人間よりも優位に立って、人間をまるで奴隷のようにしてしまうのです。神と富とに同時に仕えるほど人間は器用ではないのです。
富に支配されないように、富を正しくコントロールすることができるように、神に仕え、富を自分の支配のもとに置くことが大切なのです。

きょうのみ言葉・・・「だれも、二人の主人に仕えることはできない。一方を憎んで他方を愛するか、一方に親しんで他方を軽んじるか、どちらかである。あなたがたは、神と富とに仕えることはできない。」マタイによる福音書 6章24節