2009年7月23日(木)いのちへと招かれる神

ご機嫌いかがですか。安田恵嗣です。
主イエスが「五千人に食べ物を与える」奇跡は四つの福音書すべてに描かれています。

夕暮れが迫った頃、弟子たちは、群衆を解散させ、村に食べ物を買いに行かせるように主イエスに提案します。しかし、主は「あなたがたが与えなさい」と命じられます。弟子たちが驚くのは当然です。ここは人里離れた所で、パン五つと魚二匹しかないのです。食べ物を手配できる場所は、ここではなく、村だと弟子たちは考えています。
しかし、主は「それをここに持って来なさい」と命じます。この言葉はマタイによる福音書にだけ伝えられています。ここは人里離れたところですが、そこには主イエスがおられます。主イエスが五つのパンと二匹の魚を取り、祈りをささげて弟子たちに与えられると、「すべての人が満腹する」ものへと変えられます。

人間の必要を根本から満たすのは「村」ではなく、ここにおられる「わたし」と言われる主イエスです。神が奴隷の地エジプトより救い出されたイスラエルの民を荒れ野で養われたように、主イエスも群衆を「人里離れた所」に導き出して養われます。主イエスは今もここにおられ、そのいのちの食卓に私たちを招いていてくださいます。