2009年7月24日(金)思いが二つに分かれても

ご機嫌いかがですか。安田恵嗣です。
湖の向こう側に伝道に向かった弟子たちは、困難の中で行き場を失い、進むことも戻ることもできない状態に置かれます。主イエスが不在の舟は、風と波に弄ばれてしまいます。

そこに海の上を歩く主イエスが近づいてこられますが、弟子たちは「幽霊だ」とおびえ、恐怖の叫びをあげます。主イエスが近づいて来るのに、恐怖が弟子たちの判断を狂わせます。主イエスは、そのように信仰の弱い弟子たちに向かって「安心しなさい。わたしだ。恐れることはない」と声をかけられます。おびえる弟子に答える主イエスの「わたしだ」は、神であられることを示す言葉です。逆風と荒波という困難の中にも神が共にいてくださることを告げています。

この言葉に励まされたペトロは、主イエスの力を頼りに水の上を歩こうとしますが、吹き荒れる強い風を見て恐れ、沈みかけます。ペトロは神の力の大きさをまだ分っていませんでした。それでも「主よ、助けてください」と救いを求めて叫ぶと、主イエスは手を差し伸べられます。

さまざまな困難にぶつかり、くじけそうになるときにこそ、主イエスはそこに道を開いて私たちに近づいてくださいます。ペトロに呼びかけた「来なさい」という言葉は、私たちにも向けられています。恐れが足をすくませることもあります。しかし、それは「主よ」と叫びを上げて、救いを体験するチャンスです。神に信頼する者に失敗はありません。