2009年12月15日(火)マニュアルの弊害

ごきげんいかがですか。東川口教会の櫻井です。
先日、テレビの番組で興味深いお話が紹介されていました。ある有名なハンバーガーのファーストフードチェーン店が、お店で使っている接客マニュアルを廃止したと言うのです。普通、このようなファーストフードのチェーン店ではとても細かな接客マニュアルが作られています。ですからお客はどこの店に行っても全く同じサービスを受けることができるのです。
ところが、この会社は従業員がお客と向き合うことができるようにと細かなマニュアルを無くしたのです。確かに細かな接客マニュアルがあればお店は様々なトラブルから守られ、営業を滞りなく続けることができます。しかしその弊害として、従業員は細かなマニュアルを守ることだけに心を使い、お店に来るお客さんを理解する余裕がなくなってしまうと言うのです。

イエスの時代の宗教家たちもこのファーストフード店と同じように、宗教生活のための細かな決まりをたくさん作って、それを守ることを人々に勧めていました。しかし、イエスはその彼らを「偽善者」と言う激しい言葉で非難したのです。なぜなら、当時の人々は細かな決まりを守ることに必死で、肝心の神様の心を理解することができなくなっていたからです。これでは形ばかりの偽りの信仰生活になってしまうとイエスは指摘したのです。

聖書の言葉
「この民は口先ではわたしを敬うが、その心はわたしから遠く離れている。」マルコによる福音書7章6節