2010年11月4日(木)へりくだりなさい

いかがお過ごしですか。新所教会の長石です。

私が奉仕している教会は、主の恵みによって今年の7月で伝道開始50周年を迎えました。教会では、この日を記念して『伝道開始50周年記念宣言』を採択し、さまざまな記念行事や記念事業を進めてきましたが、その中で何度も使う「伝道開始」という言葉に、深く考えさせられました。
伝道は誰が、どの様に開始したのかということです。それがわかれば、福音を他の国にまで出かけて伝えていく熱意と力はどこから来たのかも判ります。それは復活のキリストの宣教命令から来ていることは明らかですが、それを実行するためには、まずへりくだりが求められるということが重要です。伝える側は当然、豊かなメッセージを持っているにしても、それを他国の言葉で、他の文化圏に入っていって伝えるためには、一からその地域のしきたりを学ばねばなりません。まず幼子のようにアイウエオから言語を学び、生活様式を学ぶというへりくだりが必要です。上から目線では福音は伝わらず、逆にへりくだることによって広がります。

これはキリスト御自身が神の子でありながら、人としてこの世に来て福音を語られたことと同様です。伝道開始の精神は、そのような神の子のへりくだりを原点としているのです。ですから、救いを受け入れる者も、信仰によるへりくだりの姿勢があってこそ受け入れられるのです。