2010年11月30日(火)主があなたと共におられる

いかがお過ごしですか。三川栄二です。今週からクリスマスを待ち望む待降節に入りましたので、それにちなんだ聖書の物語をみています。
主イエスの母として選ばれたマリアに、天使は不思議な挨拶をしました。マリアに告げられたことは彼女の人生を狂わせ、破滅させてしまいかねない内容だったにもかかわらず、「おめでとう、恵まれた方」と言ったのです。また「あなたは神から恵みをいただいた」とも語りました。

自分が殺されるかもしれないことを告げた相手に、「恵まれた方」と呼びかけたのです。これは考えさせられてしまいます。神の恵みとは何でしょうか。自分の思い通りにことが運び、願いが実現することでしょうか。祈ったとおりに道が開かれ、自分にとって幸いと思えることがなされることでしょうか。そうであればマリアに実現することは、必ずしもそうとは言えません。

ここで天使が約束した神の恵みとは一体どういうことでしょうか。天使は言いました。「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる」そうです。神の恵みとは、あれこれの個別のことであるよりも何よりも、主が共にいてくださることなのです。たとえ自分の思い通りに道が開かれなかったとしても、主が共にいてくださるなら大丈夫です。この方が良いように導き、守ってくださるからです。神の恵み、それは主が共にいてくださることなのです。そして今日も、恵みの主があなたと共にいてくださるのです。