2014年7月21日(月)プラム・クリークの土手で〜献金〜

 いかがお過ごしでいらっしゃいますか。田無教会の安田です。
 子どもの頃に出会った、忘れられない小説に、ローラ・インガルス・ワイルダーの『大きな森の小さな家』シリーズがあります。最初に翻訳された5冊の内、4冊目が『プラム・クリークの土手で』です。ローラもだいぶ大きくなり、一家の生活も変わってきます。

 次々と開拓されて作られる町へと、牧師が派遣されてきます。教会に行って礼拝ができる。お母さんの喜ぶ顔。初めての経験に戸惑う子どもたち。

 そういう一幕に、お父さんのブーツの話が出てくるのです。みんながよそゆきの格好をしてくる日曜日。お父さんのブーツは爪先がぱっくり割れています。お父さんはついに、大切にしまっておいた3ドルを取り出して、ブーツを買いに行く決心をします。ところが、町から帰ってきたお父さんは、まだ古いブーツをはいたままなのです。
 「町で牧師に会ったら、教会の鐘のための資金がどうしても足りないっていうんだ。ちょうど3ドルだけ不足だったのさ。それで、その分を献金してきたんだよ」。
 お母さんは、あわててストーブのほうを向いてしまい、ローラはそっと出て行って戸口の段に座ります。その時のローラの気持ちが、「のどがしめつけられて、きゅっと痛みます」と描かれるのです。

 これが、教会の礼拝で行われている献金、聖書にある「惜しまず差し出す」ことの意味なんだと、胸がしめつけられるような仕方で、教えられたことを思い出します。