2016年11月2日(水) 何を目安にするのか

 いかがお過ごしですか。新座志木教会の杉山です。
 人のふり見てわがふり直せ、という言葉がありますが、私たち日本人は、何かとまわりの目を気にする、ということがあります。もちろんそれは、礼儀正しさや、慎み深さ、といった美徳のもとになっているところがあります。 
 しかし、何でも周りにあわせて、という態度は時として、大きな失敗をもたらすこともあるのかもしれません。

 聖書には、どきりとする言葉があります。「あなた方はこの世に倣ってはなりません」。
 この場合に倣う、とあります言葉は、「形作る」とも訳せるようです。そうしますと、何でもかんでも周りに合わせていくうちに、自分の形というものがはっきりとしなくなって、何でもまわりに合わせたとおりの人間が出来上がっていく、ということです。
 しかしもしそうであれば、あなたらしさ、あなたが神様から与えられた役割は、いったいどうなってしまうのか、とこの聖書は訴えているのです。

 それで、この言葉には続きがあります。「何が神に喜ばれ、完全であるかをわきまえるようにしなさい」。神様が、こうなるように、と望んで造ってくださった目的が、あなたにも必ずある、あなたにとっての完全な姿がある、それが何であるのか、わきまえることができるように、常に考えていきなさい、というのです。
 私たちの日常生活の中で、全く忘れてしまっているかもしれないこと、私たちのあるべき姿が実はある、ということを思い出したいのです。