2016年12月9日(金) 救いの約束

 お元気にお過ごしですか。ラジオ牧師の山下正雄です。
 今からおよそ450年前のクリスマスに、現在の大分市にあるキリスト教会で、日本で初めての西洋劇が演じられました。
 その時の演題の一つが、エデンの園を追放されるアダムとエバの聖書物語でした。その時の様子を伝えたイエズス会士の手紙が現在も残っています。

 その手紙によれば、その演劇を観た日本人たちは、エデンの園を追放される場面で大人も子供も声を大きくして泣いたと報告されています。神と共に生きることができなくなったアダムとエバの話を、まるで自分のことのように受け止めていた当時のキリシタンたちの純情さを思います。
 ちなみにこの演劇は「アダムの堕落と贖罪の希望」という題でした。クリスマスにふさわしく、罪からの救いを覚えさせる内容です。

 『創世記』は、人類の堕落と楽園からの追放の記事を記しますが、同時に、救いの希望をも語っています。それはエバを罪にそそのかした蛇に対する、女の子孫の勝利、という漠然とした約束ですが、しかしその約束は、イエス・キリストによって実現されます。

 今日の聖書の言葉…「主なる神は、蛇に向かって言われた。『…お前と女、お前の子孫と女の子孫の間に わたしは敵意を置く。 彼はお前の頭を砕き お前は彼のかかとを砕く』」創世記3章14節15節