2018年8月5日(日) 主はあなたを覆う陰

 おはようございます。香川県坂出市で牧師を務める、吉田崇です。

 夏と言えば、太陽の光がさんさんと降り注ぐ季節、というイメージがあります。人間が夏の太陽の日差しを日なたで直接浴び続けていると、果ては熱中症に見舞われるなど体がダメージを受ける恐れもあります。そうならないためには、木や建物によってできる日陰に入り、直射日光を避けることが大切になります。

 聖書の詩編にこんな御言葉があります。
 「主はあなたを見守る方。あなたを覆う陰、あなたの右にいます方。昼、太陽はあなたを撃つことがなく、夜、月もあなたを撃つことがない。」(121:5-6)

 聖書の舞台である中東地域は、日本以上に日差しが厳しいところです。暑いからといって、半袖の服装で外に出たら、肌が日焼けどころではすまないなど、体にひどくダメージを受けてしまいます。そのため、顔以外の全身を白い布で覆うような服装が昔から今に至るまで中東では見られます。この中東地域の厳しい日差しのもとでは、日陰をつくる植物もなかなか日本のようには生い茂りません。

 このように人が生きていく上で非常に厳しい環境のもとでも、あなたの右、あなたのそばに主なる神様がいらっしゃる、あなたを見守り、一人ひとりを覆って守ってくださる神様がおられる、と聖書は言うのです。太陽の厳しい日差しをはじめとして、人の命を脅かす様々なものがわたしを打ちたたかないように、主なる神様が私を覆う陰となって守ってくださる、というのです。

 私たち人間の命を脅かすのは、何も自然の驚異だけではありません。人が人の命を脅かすこともあります。人の中には生まれながらに自分中心、自分こそ一番でありたいと願う罪深い心があります。その罪深い心が極まってしまうと、人が人を殺してしまうことすら起きてしまいます。

 主なる神様は、人に刃を向ける罪深い心からも私たち一人ひとりを守ってくださろうと、神の愛するひとり子、救い主イエス・キリストを送ってくださいました。イエス・キリストは私たち一人ひとりが負っていた罪を私たちの身代わりに背負って下さり、十字架で死んでくださいました。

 主なる神様は愛するひとり子を犠牲にしてまでも、私たち一人ひとりを愛し、守ってくださることを示してくださいました。またキリストの十字架によって、一人、また一人と、心の中にあった罪の刃を打ち砕いてくださいます。主なる神様、救い主イエス・キリストは、全身全霊をもって一人ひとりを覆い守ってくださるのです。

 日差しの厳しい時には日陰に身を寄せるように、人生で厳しい時、命の危機にある時には、あなたも主なる神様のもとに身を寄せてくださることを心から祈り願っています。