2018年10月23日(火) 小さな朗読会230「収穫の季節」(John Timmer著「Once upon a time…」より)

 アメリカ中の麦畑で、毎年夏に悲しいことがたくさん起こります。
 人に対してではなく、ねずみに対して起きるのです。
 ねずみは、麦畑はなんて居心地がいいんだろうと思っています。全部がタダなんですから。

 家賃も食費もかかりません。麦畑は楽しい場所でもあります。麦の背の高い草でかくれんぼするなんて、楽しそうでしょう?それに、麦畑はとっても安全なんです。車も来ないし、バスもトラックも通らないのですから。これ以上住みやすいところはありません。

 だから、ねずみたちはとっても幸せだと思うでしょう?…収穫の季節までは。
 収穫の季節になると、大きな機械が麦畑にやってきます。大きな騒音をたてるだけでなく、麦を刈ってしまって、小さなねずみたちの頭にあの長い麦が落ちてくるんです。

 収穫の季節が来ると、ねずみたちは畑や麦は彼らのものではなく、農家の人のものだったんだ、ということをふいに知ることになるのです。
 収穫の季節は、大きな驚きです。でもねずみたちだけではなく、人にとってもなんですよ。

 たくさんの人たちが、ねずみたちのように暮らしています。食べて、働いて、遊んで、結婚して、こどもを産んでいるんです、…まるで世界は自分たちのものであるかのように。そう、まるで収穫の季節など来ることがないかのように。

 あのねずみたちが、収穫の季節が来るということを知らずにいたことを馬鹿にしたりなどできないんですよ。ねずみたちはとてもかわいらしい生き物ですが、間抜けなところもあるのです。私たちは間抜けではありませんね。私たちは人間です。私たちは、ねずみたちよりいろんなことをもっとよく知っているはずですね?

 この世界は、麦畑のようなところです。神様のもの、そう、神様は農場の主人なのです。いつの日か、収穫の季節がやってきます。その時のために私たちは備えておきましょう。(訳:木川美来)

 「だから、目をさましていなさい。
 いつの日、自分の主が帰って来られるのか、
 あなたがたにはわからないからである。」(新約聖書 マタイによる福音書24章42節)


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