2010年3月18日(木)黙示録18章 空しい繁栄


わたしの民よ、彼女から離れ去れ。
その罪に加わったり、
その災いに巻き込まれたり
しないようにせよ。(黙示録18:4)

 大都市バビロン滅亡の幻が17章から続いています。大都市に宿る誘惑と戦うために、二つの章を費やして語っています。ここに、初代教会のこれと戦う切実さを読み取りましょう。

 最初の読者には彼らを迫害し、誘惑するローマの滅亡と映った幻です。天使の声(1〜8節、21〜24節)は、この都市の罪を暴露しています。悪い欲望への誘惑(3節)、奢侈、自らの不滅を自負する高慢(7節)、迫害と残虐(24節)です。それに対して、この都の滅亡を悼む人びとの声は、都市の繁栄の空しさを浮き彫りにしています(9〜21節)。

 このように、繁栄する都市の実態が暴かれる中で、「彼女から離れ去れ」(4節)と、天使の声が響きます。魅力あふれる大都市も、世の終わりの視点から見るならば、滅亡に定められた空しい存在なのです。

 私たちが味わっている繁栄もまた、世の終わりの視点から、吟味されなければなりません。「世も世にある欲も、過ぎ去って行きます。しかし、神の御心を行う人は永遠に生き続けます」(1ヨハ2章17節)。心の目を開き、今日も御心を求めましょう。