2010年4月8日(木)ヨハネ20章 常識を越えた世界


トマスは答えて、「わたしの主、わたしの神よ」と言った。(ヨハネ20:28)

 「葬られた人がよみがえった」と聞かされたら、私たちはどんな反応をするでしょうか。トマスは、「釘の跡を見、この指を釘跡に入れてみなければ…わたしは決して信じない」(25節)と断言しました。主イエスに対して誠実で、情熱的なトマスでも、自分の力では、復活の主を信じることができませんでした。

 人は、常識ではとても考えられないような話に対して、まず疑いの態度をとるというのが普通でしょう。私たちもその場に遭遇していたら、おそらくこのトマスと同じような反応をするのではないでしょうか。

 ところで、二度目に弟子たちに現れた復活の主イエスは、まっ先にトマスのところに向かって行かれました。手の釘跡を見せ、わき腹の槍の跡を見せながら、復活されたことを明らかにしてくださいました。

 復活の主は、私たちにも「わたしの主、わたしの神よ」と叫ばせてくださいます。これは、死を越えた世界の現実、つまり、神の現実を知った喜びの叫びです。信仰とは、キリストとの出会いにより、常識を越えた世界へと招き入れられることです。