2010年4月14日(水)ルツ3章 三人の人間


夜半になってボアズは寒気がし、手探りで覆いを捜した。見ると、一人の女が足もとに寝ていた。…ルツは答えた。「わたしは、あなたのはしためルツです。どうぞあなたの衣の裾を広げて、このはしためを覆ってください。あなたは家を絶やさぬ責任のある方です。」(ルツ3:8-9)

 ルツは毎日ボアズの畑に落ち穂拾いに行きます。ボアズは、ナオミの亡き夫エリメレクの親族で、「家を絶やさぬ責任のある人」であると共に、律法(申25章6節)の定める義兄弟にあたり結婚の候補者でもありました。

 ナオミは、ルツが幸福な人生を送ることを願って、ルツのボアズとの結婚を計画します。それは、夜半、畑で寝ているボアズの衣の裾に入って添い寝をするという方法で、直接ルツから求婚させるというものでした。男性が女性をその衣で覆うことは婚約のしるし(エゼ16章8節)でしたが、ルツの行為は大胆です。しかし、ボアズは、あくまでも紳士的に、信仰によって行動します。ボアズは求めるとおりにすると約束し、翌朝大麦を背負わせてルツを帰します。

 この章に登場するナオミ、ルツ、ボアズ、この三人の姿は、とても美しいです。ルツの幸せを心から願うナオミ。従順に、真心を尽くすルツ。紳士として、また十分な配慮をもって振舞うボアズ。この三人の姿は、神によって造られた人間の本来の姿を示しています。神への信仰が、このような人間を造ります。