2010年4月20日(火)サムエル上1章 この子を主にゆだねます


「わたしは、この子を主にゆだねます。この子は生涯、主にゆだねられた者です。」(サムエル上1:28)

 聖書には不妊の女性が多く登場します。預言者サムエルの母ハンナもその一人です。夫エルカナはハンナを責めることなく、心から愛し、励ましていましたが、子を授からない苦しみ、またそのことで周囲から受ける苦しみは、癒やされるものではありません。

 彼女の慰めになったものは、彼女の祈りを受け入れてくださった主なる神でした。心から注ぎ出された祈りに、祭司エリの「安心して帰りなさい。神があなたの乞い願うことをかなえてくださるように」(17節)という言葉に「彼女の表情はもはや前のようではなかった」(18節)とあります。

 願いがかなって子を授かったから表情が変わった、というのではありません。すべてを主にゆだねたことが、彼女に深い信頼と平安とを与えたのです。折角授かった子を乳離れ早々に主にゆだねたのも、主への信頼と平安があったからこそのことです。

 私たちもまた、自分についても、子についても、そのすべての「生涯」を主にゆだねたいものです。祈りのなかですべてを主におゆだねし、信頼と平安をいただきましょう。