2010年7月11日(日)箴言12章 建徳的な言葉を語ろう


軽率なひと言が剣のように刺すこともある。
知恵ある人の舌は癒す。(箴言12:18)

 言葉の失敗は誰もが経験することです。言わなければよかったと、人の心を傷つけて後悔することのなんと多いことでしょう。思慮や配慮の足りない軽率なひと言が、相手の心に剣のように突き刺さります。箴言は「知恵ある人の舌は癒す」と語ります。聖書が語る知恵ある人とは、神を畏れ敬う人です。神を畏れ敬うことを身につけてこそ、その神に造られた自分と他人とを心から重んじることができるのです。

 けれども、箴言の言葉を読み変えて、「わたしの舌は癒す」とは、気恥ずかしくて、決して口に出すことはできません。完全ではない自分を知っているからです。しかし、だからといって、神を畏れ敬う心がないわけではありません。「わたしは、既にそれを得たというわけではなく、既に完全な者となっているわけでもありません」(フィリ3章12節)。私たちは完成へと向かう途上にいます。

 神を畏れる思いが、私たちを日々導くのです。「聞く人に恵みが与えられるように、その人を造り上げるのに役立つ言葉を、必要に応じて語り」ましょう(エフェ4章29節)。