2010年9月2日(木)ルカ7章 権威ある言葉


「ですから、わたしの方からお伺いするのさえふさわしくないと思いました。ひと言おっしゃってください。そして、わたしの僕をいやしてください。」(ルカ7:7)

 百人隊長は、部下たちが自分の命令に従うのは、その背後にあるローマ帝国の権威への忠誠心からであるということをよく知っていました。軍人としてのそのような経験から、百人隊長は、主イエスに「ひと言おっしゃってください」と願いました。なぜなら、彼は、主イエスの背後に全能なる神がおられるかぎり、まさにその「ひと言」で部下が救われる、と信じたからでした。彼の態度は、主イエスを感心させ、「これほどの信仰を見たことがない」(9節)、とまで言わしめました。

 御言葉の権威は、語る人自身のなかに宿っているのでありません。真の権威と御力は、その言葉の背後におられる父なる神にあります。主イエスでさえ、ご自分の権威によってではなく、父である神から与えられた権威によって、この病気の部下を癒やすことがおできになりました。そのことを見抜いた百人隊長の信仰を、私たちも見倣いたいと思います。御言葉の背後にある権威と御力を畏れ敬う信仰に、今日も、共に立ち続けましょう。