2012年3月31日(土)テトス2章 神の恵みが教えてくださる


そうすれば、わたしたちの救い主である神の教えを、あらゆる点で輝かすことになります。実に、すべての人々に救いをもたらす神の恵みが現れました。その恵みは、わたしたちが不信心と現世的な欲望を捨てて、この世で、思慮深く、正しく、信心深く生活するように…教えています。(テトス2:10-13)

 ここでの「教える」とは、親が子どもを教え、訓戒し、しつけることです。また、「教える」という動詞の主語は、神の恵みです。神の恵み自身が、人を訓育します。神が、子どもを教える親のように親身になり、強制ではなく、恵みによって教えてくださいます。

 このような教えの目標は、信仰者が「わたしたちの救い主である神の教えを、あらゆる点で輝かすこと」にあります。人の善意や能力が、神の栄光をあらわす人生を送らせる条件ではありません。力と権威を持って、主権的に人を教え、この世的な欲望から解き放ち、神の御前で信心深く生活するように向かわせてくれるのは、人の教えではなく、神の恵みなのです。

 この神の恵みは、神の子イエスのご生涯として世に輝き現れました。パウロは、その出来事が人を神の教えを輝かす人生へと押しやる、と言うのです。自らの愚かさを嘆いて終わるのではなく、神の恵みの働きに信頼し、すべてを委ねましょう。神が、私たちをしっかりと育ててくださいます。