2012年4月17日(火)エレミヤ10章 偶像と真の神


主はこう言われる。
異国の民の道に倣うな。
天に現れるしるしを恐れるな。
それらを恐れるのは異国の民のすることだ。(エレミヤ10:2)

 預言者はここで、異国の民が造った偶像の神々の真相を見事にあばき出します。それは「森から切り出された木片」(3節)にすぎず、「口も利けず 歩けない」(5節)のです。そうしたものにひれ伏す人間の愚かさを的確に指摘し得たのは、預言者が真の神を知っていたからです。

 人は堕落しましたが、なお「永遠を思う心」(コヘ3章11節)を宿しています。この「永遠を思う心」は罪の影響を受け、神を仰ぐまなざしは曇り、人の思いは偶像へと逸れてしまいました。エレミヤも、旧約聖書の他の預言者たちも、偶像礼拝こそが人間の根本的な罪であることを見抜いていたのです。

 神はイエス・キリストを通して、ご自身を余すところなく啓示されました。このお方こそ、生ける神、救い主です。このお方は、私たちがご自身をはっきりと見ることができるように、私たちの目を開いてくださいました。生ける神に立ち帰る。そこに人間の幸いがあるのです。