2012年7月20日(金)コロサイ4章 制限されない自由


わたしパウロが、自分の手で挨拶を記します。わたしが捕らわれの身であることを、心に留めてください。恵みがあなたがたと共にあるように。(コロサイ4:18)

 パウロは牢獄の中にいます。それは、法律を破ったからではなく、キリストを宣べ伝えたことで、人びとの反感を買ったからです。

 人びとに善きものを分け与えようとしたのに、人びとは受け入れませんでした。これもまた、闇の力の働きです。パウロは、闇の力によって牢獄に押し込められています。しかし、活動の自由を奪われ、肉の体を支配されたように見えても、パウロの精神は自由です。

 しかし、精神は自由なはずのパウロが、なぜ「わたしが捕らわれの身であることを、心に留めてください」と願ったのでしょう。それは、「キリストを信じることだけでなく、キリストのために苦しむことも、恵み」(フィリ1章29節)であり、捕らわれの身であるパウロを思うことによって、その恵みに共に与る者となれるということを教えたかったからです。

 主にある交わりは、牢獄の壁によっても遮られることはありません。どんなに遠く離れていても、困難な状況にあっても、神の恵みはいつも私たちと共にあるのです。