2012年10月8日(月)雅歌8章 急いできてください


園に座っているおとめよ
友は皆、あなたの声に耳を傾けている。
わたしにも聞かせておくれ。
恋しい人よ
急いでください、かもしかや子鹿のように
香り草の山々へ。(雅歌8:13-14)

 この歌の終わりで、恋人に向かって「恋しい人よ、急いでください」と呼びかけています。恋しい人の声を聞きたく願い、再会を待ち望んでいます。

 ところで、最初の弟子たちが使った言葉に「マラナ・タ」(主よ、来りませ)があります。それは黙示録22章20節にも出てきます。ヨハネは、愛するお方の名前を知っています。そしてその声に応えて、主が急いで来られることを確信して、黙示録では「アーメン」(同)が加えられています。

 ヨハネも雅歌の歌い手も、愛に促されて、同じように呼びかけています。どちらも、人間の情熱的な愛の歌として表現され、主の到来を待ち望む信仰の言葉で結ばれています。そして、神と人の関係を歌う雅歌の恋人たちの歌は、黙示録では主なる神とその花嫁である教会の歌へと展開されています。

 恋する者同士が「急いでください、わたしのもとへ」と切望し合うように、キリストの花嫁である教会も、愛する主との再会を、今、切望しています。