2012年11月12日(月)歴代下33章 悔い改めたマナセ


彼は苦悩の中で自分の神、主に願い、先祖の神の前に深くへりくだり、祈り求めた。神はその祈りを聞き入れ、願いをかなえられて、再び彼をエルサレムの自分の王国に戻された。こうしてマナセは主が神であることを知った。(歴代下33:12-13)

 ヒゼキヤの子マナセはユダ王国に滅亡を招いた張本人だと列王記で指摘されていました。確かに彼の行った悪は目に余るもので、先のアハズと同様、ユダは再び偶像礼拝の国になり果ててしまいます。

 マナセの業績について、歴代誌には列王記にはない記述が加えられています。マナセの悪に対して主はアッシリアの王を送り、マナセは捕えられてバビロンへ連行されます。そこで罪を悟ったマナセは主に立ち帰って祈ります。主はその祈りに応えて王をエルサレムへ戻し、王は主の神殿から偶像を取り除いて、ユダの国民を本来の礼拝に立ち帰らせました。旧約外典(新共同訳続編)『マナセの祈り』はこの記述から題材を得た文学作品です。

 神の民の信仰的腐敗と浄化とが目まぐるしく入れ替わる王国時代末期には、王と民に悔い改めが求められています。どんな悪を働いても心から立ち帰るならば、神は赦してくださるお方です。悔い改めのあるところに神は救いの実現をもたらしてくださいます。