2013年2月17日(日)詩編6編 わたしの魂を助け出してください


主よ、立ち帰り、
わたしの魂を助け出してください。
あなたの慈しみにふさわしく
わたしを救ってください。
死の国へ行けば、だれもあなたの名を唱えず
陰府に入れば
だれもあなたに感謝をささげません。(詩編6:5-6)

 ダビデは何らかの理由で、神の怒りによって心と体に苦しみを受けていました。何か重い病気にかかっていたようです。毎晩泣いて、嘆き疲れるほどでした。

 ここには死にたくない、まだこの世で生きていたい、という切実な思いが現れています。陰府(死後の世界)ではなく、現世でこそ主との喜ばしい交わりをもっていたい、という信仰があらわされています。彼の願いは、この世になお生きて主なる神を賛美し、感謝をささげることでした。

 この世での苦しみが多いと、死後の世界を憧れてそこに逃れたいという気持ちは、たとえ信仰者でもあるかもしれません。しかしダビデは、主の怒りを受けたままで世を去りたくはなかったのです。

 天の神のもとへ召されることが何より幸いなのは確かですが、それは主が怒りではなく慈しみの御顔を向けてくださるという平安があってこそのものです。その平安を私たちに与えてくださる主イエスがいてくださいます。この主に依り頼める幸いがあります。