2014年6月20日(金) 使徒7章 律法を実行せず


「天使たちを通して律法を受けた者なのに、それを守りませんでした。」(使徒7:53)

 信徒の交わりにおける弱者支援強化のため、知恵に満ちた七人が選出されます。その中の一人がステファノでした。彼は対内的働きだけでなく、主イエスの福音を人びとへ証言する活動でも、力を発揮します。しかし民衆のある者たちが、ほかの群衆を巻き込み、彼を最高法院に訴えます。その理由は、ナザレのイエス同様彼も、神殿とモーセ律法を汚し、神を冒涜した、というものでした(6章13、14節)。

 この訴えに対する彼の長い弁論が記されます。その要点はこうです。神はあなたがたの先祖たちに、アブラハムを始めモーセなど、多くの預言者を送り、神の臨在の証しの神殿も、命の言葉である律法も、そしてなによりもモーセのような預言者でありメシアである方も与えてきた。しかし先祖たちもあなたがたも、そのすべてを拒絶し反逆して、神を汚していると。

 特に、律法を与えられながらも実行せず、その罪も認めない点を、厳しく指摘します(39、53節)。それは単に罪を指摘して切り捨てるためでなく、彼らの罪を負ってくださった主イエスへと彼らを招くためであったのです。