2014年9月5日(金) フィリピ3章 パウロの涙


兄弟たち、皆一緒にわたしに倣う者となりなさい。また、あなたがたと同じように、わたしたちを模範として歩んでいる人々に目を向けなさい。何度も言ってきたし、今また涙ながらに言いますが、キリストの十字架に敵対して歩んでいる者が多いのです。(フィリピ3:17-18)

 ここでパウロは涙ながらに言っています。それは十字架に敵対して歩んでいる者が多いからです。パウロは冒頭でわたしに倣う者となれと言っていますが、これはパウロに何か優れた点があり、これを学び倣えと言っているのではありません。彼は、自分が本当に十字架によって生かされてていることを知っており、その自分に倣って、十字架によって生きる者になってほしいと心の底から願ったのです。

 ここで十字架に敵対する者とは、教会の外の人のことではありません。十字架の恵みは知っているのですが、日々の生活の営みは律法に従い、また従う必要があると考える人がいたのです。彼らの問題点は、十字架による贖いを受け入れていながら、それではまだ不十分で、律法を守ることによって、完全に救われるのだと考えている点です。即ち、神を百パーセント信頼せず自分の頑張りで救いを全うしようとしているのです。

 もし私たちがキリストを受け入れながら、自分の愛の足りなさで救いが完全でないと思うなら、同じ過ちの中にいます。十字架のみによって生きるパウロに倣いましょう。