2014年10月19日(日) 詩編74編 創造の神を信じて


どうか、御心に留めてください
すでにいにしえから御自分のものとし
御自分の嗣業の部族として贖われた会衆を
あなたのいます所であったこのシオンの山を。(詩編74:2)

 私たちは一人のキリスト者として生かされているだけでなく、主に贖われた信仰を同じくする信仰共同体として、世に存在しています。そして、この信仰共同体である教会は世にあってさまざまな試練のもとに置かれます。それはしばしば社会的、政治的な迫害や試練である場合が多いのも事実です。しかも、それはすぐに解決が与えられることが困難な場合が多いのです。

 それだからこそ詩人と共に、私たちも主に助けを祈るのです。ここで、詩人が何よりも思い起こしていることは創造の神の御業です。それはいくらか神話的な表現をもって思い起こす主の創造の御業ですが、そこで心に留めているのは大いなる主の御力です。

 世にある教会はある時、自分たちではどうしようもない大きな悪しき政治的な力を前にして無力感を覚えさせられることがあります。しかし、そこで思い起こしたいのは、私たちの信じる神が創造と摂理の神であることです。それは、この神こそがこの世界を御旨によって治めておられる唯一の統治者であると信じることです。