2014年11月2日(日) 詩編76編 神から来る平和


あなたこそ、あなたこそ恐るべき方。
怒りを発せられるとき、誰が御前に立ちえよう。
あなたは天から裁きを告知し
地は畏れて鎮まる。
神は裁きを行うために立ち上がり
地の貧しい人をすべて救われる。(詩編76:8-10)

 まことの平和はどこから、いつ来るのでしょうか。この世にはまだ争いがあり、戦火が絶えることがありません。そこで虐げられ、苦しむのは小さき者、貧しき者たちです。

 人間が自らの力を誇り、自らの繁栄を謳歌する時代において、それでも裁きの神は確かに生きておられます。「あなたは天から裁きを告知し、地は畏れて鎮まる。神は裁きを行うために立ち上がり、地の貧しい人をすべて救われる」と語られています。現実には、弱き者、信仰に生きる者にとって、なお苦難は続いているかもしれません。しかし、裁きの神はこの悪を放置しておかれることはないのです。

 争いの根源にあるものは人間の欲望であり、罪です。そして罪は私たちを生ける神から遠ざけ、滅びへと向かわせるものです。けれども平和の主である神は、その独り子イエス・キリストを十字架につけて私たちの罪の贖いとなし、それによって和解と赦し、平和を与えてくださいました。そうであるならば、信仰の苦難や戦いがなおあったとしても、確かな希望を抱いて生きることができるのです。