2015年2月6日(金) マタイ2章 エジプトからわたしの子を呼び出した


ヨセフは起きて、夜のうちに幼子とその母を連れてエジプトへ去り、ヘロデが死ぬまでそこにいた。それは、「わたしは、エジプトからわたしの子を呼び出した」と、主が預言者を通して言われていたことが実現するためであった。(マタイ2:14-15)

 民を罪から救う使命をもって誕生した幼子は、誕生直後から地上の権力者から命を狙われます。ヘロデ王は、誕生する幼子が王ならば、自分の立場が危うくなると恐れたのでしょう。

 誕生直後から逃げて隠れなければならなかった幼子の生涯は、その終わりもありふれた死ではありませんでした。受難のメシアの生涯は、その始まりから苦難にみちていたのです。

 神は、権力者から命を狙われた御子を守るため、ヨセフを備えてくださいました。しかし、その方の誕生を喜び迎える民は、どこにいたのでしょうか。主イエスの生涯にわたる苦難の原因は、民の不信仰という罪にありました。

 昔、民をエジプトから導きだしてご自身の民としてくださった神は、その民を罪から救うために新たにメシアを遣わされました。そしてマタイは、エジプトから呼び出された新しいモーセとして、御子を紹介しています。

 不信の民を導いたモーセの苦しみを、主イエスも体験されました。主イエスは、より頑な罪と向き合いつつ、愛と忍耐をもって救いの業を成し遂げてくださいました。