2015年3月17日(火) イザヤ9章 万軍の主の熱意


ダビデの王座とその王国に権威は増し
平和は絶えることがない。
王国は正義と恵みの業によって
今もそしてとこしえに、立てられ支えられる。
万軍の主の熱意がこれを成し遂げる。(イザヤ9:6)

 きょう取り上げた箇所は、クリスマスのときに読まれる有名な聖書の言葉です。主イエス・キリストこそが、この預言の成就だからです。

 ここまでのイザヤ書を振り返って見ると、まず、真っ赤な色に染まった人間の罪の問題が指摘されました。しかし、主がそれを雪のように白く清めてくださると約束されています(1章)。次に、軍備に頼り、戦争で相手を支配する世界に、主が平和な世界を実現させると希望が語られました(2章)。しかし、現実の世界は、依然として、人々は虚しいものを頼りとし(3章)、罪の実を結び(5章)、主の言葉を聴いても心をかたくなにする世界です(6章)。周りを取り巻く国々の脅威に対抗しようと、軍事同盟を結び、そこに平安を見出そうとするおろかな世界です(7、8章)。

 ここには希望がないと誰もが思うそのときにも、主は力強く平和の実現を準備しておられます。私たちの救いの希望は、私たちの熱意にあるのではありません。主の熱意がそれを成し遂げてくださいます。ついに時至って、イエス・キリストが救いの御業を成し遂げてくださいました。