2015年5月8日(金) 1テモテ1章 「預言」に力づけられ


わたしの子テモテ、あなたについて以前預言されたことに従って、この命令を与えます。その預言に力づけられ、雄々しく戦いなさい、(1テモテ1:18)

 パウロからテモテに宛てたこの手紙は、「牧会書簡」と呼ばれ、教会が神の家として固く真理の言葉に立ち続けられるように書かれました。

 この手紙が書かれた背景には、「異なる教え」が説かれ(3節)、「信仰による神の救いの計画の実現」や「清い心と正しい良心と純真な信仰とから生じる愛」からそれる人々が生じていたことがあります(4、5節)。

 パウロは、試練の中にある教会の現状を見つめ、使徒としての権威をもって語りかけます。しかし、同時にテモテを「わたしの子テモテ」と愛をもって呼びかけます。

 パウロは、テモテの年長者であり、また師でもありました。しかし、単なる師弟関係ではなく、同労者であり、福音宣教を共に担う戦友であることを、ここで知ることができます。その戦いの武器はあくまで「預言」であり、この御言葉によってテモテに恵みの賜物が与えられました(4章14節)。

 さまざまな異なる人々が集う教会です。しかし、教会は、この世の立場を超えて、御言葉と恵みの賜物を携え、福音のために労苦を共にする、愛の共同体です。