2015年5月14日(木) イザヤ39章 お祝いの使者


ヒゼキヤはイザヤに、「あなたの告げる主の言葉はありがたいものです」と答えた。彼は、自分の在世中は平和と安定が続くと思っていた。(イザヤ39:8)

 変化が激しい世界です。しかし、世の栄枯盛衰は古代からのことでした。その中で国家を預かり、民のために仕える王(為政者)の責任はまことに重大です。

 病の回復したヒゼキヤ王のもとに、バビロンの使者が手紙と贈り物を携えてやってきました。健康回復の祝いという名目でしたが、使者たちの目的は、実は、当時バビロンと争っていたアッシリアに対抗するため、南王国ユダとの同盟を探ることでした。ヒゼキヤ王は、使者たちを歓迎し、アッシリアに対抗するために関係を深め、王宮や倉庫、武器庫などを見せました。

 主なる神はこのことをとがめます。頼ろうとするそのバビロンが後の時代にユダを滅ぼすことになるというのです。政治的な方策に頼るのではなく、ただ神にのみより頼むことが王のなすべき第一のことでした。

 「あなたの告げる主の言葉はありがたい」。ヒゼキヤ王が自分の在世中の平和と安定にだけ目を向けてこう言ったのなら、為政者として失格です。為政者は、変わらないお方である神により頼み、将来に希望を持ち、神の言葉に従うことが求められます。