2015年9月25日(金) マルコ7章 心を主イエスに向けよう


「こうして、あなたたちは、受け継いだ言い伝えで神の言葉を無にしている。また、これと同じようなことをたくさん行っている。」(マルコ7:13)

 食事をする場合、手洗いをするのは衛生上の常識です。しかし、主イエスの時代、ユダヤの人びとは、宗教上の理由から、念入りに手を洗ったり、身を清めてからでないと食事をしませんでした。例えば、市場で外国人と接すると汚れてしまい、神との交わりの差し障りになると考えていたからです。

 このことは、神の言葉でなく、昔の人の言い伝えによることでした。主イエスの弟子たちの中には、その言い伝えを守らず、食事をする者がいました。その様子を見たファリサイ派の人たちや律法学者たちは黙って見過ごすことができませんでした。

 しかし、彼らのこの姿は、神の言葉より人間の言い伝えを重視する明らかな誤りです。イザヤが預言したとおり、口先で神を敬いながら、心は神から離れています(6節)。

 上辺の清さに固執する信仰は、神に従う真実な道を歪める結果を生むのです。主イエスは、私たちがどんなに罪によって汚れていても、神との交わりを可能にしてくださいます。ですから、神の言葉の権威を身に帯びた主イエスにこそ、まず心を向けましょう。