2016年2月18日(木) 申命記25章 働く者の権利


脱穀している牛に口籠を掛けてはならない。(申命記25:4)

 約束の土地での農業には牛が用いられました。農作業で用いる牛に口籠をかけると餌が食べられません。ですから、そのようなことをしてはならないと命じられました。牛に十分な栄養を与えれば、作業は進むからでしょう。

 この御言葉はテモテへの手紙一の5章18節で引用されています。「聖書には、『脱穀している牛に口籠をはめてはならない』と、また『働く者が報酬を受けるのは当然である』と書かれています」。

 使徒パウロは、牛でさえ働くために餌を与えられるのであるから、人間の場合はなおのこと、働く者にふさわしい報酬が与えられなければならないと語ります。また、テモテへの手紙一では特に「御言葉と教えのために労苦している長老たちは二倍の報酬を受けるにふさわしい」(5章17節)と述べられています。パウロの引用の意図は、福音の種をまき、福音に奉仕する者の生活は、支えられるべきであるということです。

 同様に、勤労者の生活全体も守られなければなりません。信徒一人一人の生活が支えられねばなりません。