2016年5月16日(月) ヨブ29章 心からの声を神に上げる


どうか、過ぎた年月を返してくれ
神に守られていたあの日々を。(ヨブ29:2)

 どうか、過ぎた年月を返してくれ!ヨブが苦難の中で、心からの叫びの声を上げています。ヨブは、かつての自分の繁栄の日々を思い起こしています。彼は、これまで人びとから敬意を受けて歩んでいました。しかし、今は違います。ヨブは繁栄からは遠く、苦難の中にあります。

 ただ、ここでのヨブの嘆きは、あくまでも神との関係の中でのことです。「神に守られていたあの日々」をヨブは思い起こしています。また、神との親しい交わりや全能者が自分と共におられたときのことを思い起こしてもいます(4、5節)。

 私たちの生涯にも、ヨブのように、今自分には神の守りがないと思われる試練の時があるかもしれません。ヨブの嘆きは、私たちが人生で経験する悲しみと痛みを代弁していると言えます。

 ヨブはその中で、神からの答えを求めて心からの叫びと嘆きを神に訴え続けてきました。そして、その叫びは神に聞かれます。私たちも、きょう一日、心からの祈りの声を神に上げる者でありたいと思います。